今日は母校で研修医をしている友人と飲み。
お互いの職場の話をしたり、医療トークに熱くなったりとても楽しかった。
おれは母校ではない市中病院で研修しているが、いま思えば母校でもよかったかなあ。
懐かしい日々はもう返ってこないから感傷的になってしまう。
まあ、なんとかなる!
4回生になってからというものほぼ毎週月曜にテスト。いわゆるテスト期間てものはうちの大学にはないので常に頭の片隅には試験の事がチラつく。さらに2月にはCBTという今まで習った基礎医学と臨床医学の全範囲のテストがある。つまり毎週月曜日のテスト対策に加えてこの膨大な範囲の対策もしなきゃならない。
なので気が休まる日がなかなか無い。だからこそランニングやゴルフや彼女と会ったりするとかなり楽しい。まあゴルフは今絶不調だが(笑)彼女といえば最近俺の車でのドライブデートがかなり良い。何処へ行くにも車。運転が楽しくて仕方ない(笑)今週日曜に京都へ紅葉を見に行くんだが、次の日にテストなんで昨日今日明日とその勉強をかなり頑張る。
そんな訳で日々勉強。ひたすら勉強。医学科以外でここまでテストがある学科は無いと断言できる。将来患者さんの命を預かるんだから当たり前。医学知識がなければ殺してしまうのだから。
祖父も親父もこの道を一生懸命に歩いてきた。だから俺も頑張ろう。
今週末土曜日に外科のテストがあります。
授業ではオペ動画を見たりとなかなか面白く、僕自身外科に興味があるので勉強もはかどります。
祖父は外科で親父は耳鼻咽喉科と2人とも手術が好きです。
耳鼻咽喉科が手術をするなんて意外だと思いませんか?
耳鼻咽喉科と言えば一般的に風邪を扱う内科医的なイメージが強いですが、咽喉ガンや喉頭ガンや舌ガンは耳鼻咽喉科医がオペをするのです。
ちなみにうちの大学の耳鼻科はオペメインでやってます。
手術というのは医師にだけ許された行為です。
人間の身体にメスという名の刃物を入れる。
普通の神経をしていては無理ですね。
去年の8月~11月まで解剖をした際に最初は御遺体を見てビビっていましたが、途中からはきちんと向き合えるようになりました。
解剖を終えてからはオペ動画を見てもひるまなくなりました。
良い意味での図太さが身についたのでしょう。
こんな風にして医者になっていくのかなあ。
先週から新学期が始まっているんですが、授業がかなり楽で出席も取りません。なのでついつい2度寝をしてしまいます(^_^;)
医学科は1回生で一般教養、2~3回生の7月まで基礎医学をやります。
一般教養は英語、ドイツ語、化学などの受験の延長上の科目の事で、退屈極まりなかったです(笑)
基礎医学は医化学、生理学、解剖学、病理学、薬理学、衛生学、微生物学などのいわゆる研究が盛んな科目であり、医師ではない教授もいます。うちの医大では微生物の教授は医師ではなく、京大理学部出身です。
基礎医学の花形はなんと言っても解剖学でしょう。
夏休み明けすぐに行われました。
初めて御遺体と向き合った時の厳かな雰囲気を、僕は決して忘れないでしょう。
解剖は基本的に4人1組で行われます。
毎回どの部分を解剖するかが決められており、教授が最初に説明して下さります。
その後に各班で進めていき、毎回実習の最後には各班で黙祷を捧げます。
これが8月末から11月中旬まで週に4回行われます。
正直、かなりしんどいです。
保存液であるホルマリンを毎回吸ってしまうために、身体がだるくなります。
しかし御献体をされた御遺体と御家族の意志を考えると、自然と真剣にメスを握ってしまいます。
そんな解剖が終わり半年も経つと、いよいよいま行われている臨床医学です。
診断学、外科、内科、精神科、産婦人科を3回生でします。
とまあ偉そうな事を書いておきながら2度寝とかしているわけです。
気合いを入れ直そう。
いま「診断学」という授業がメインで行われている。
今日の昼からの1コマ目は内科学の「ナトリウムとカリウムの重要性」という講義だった。
僕は今まで講義をまともに聞いた事がなかったが、スポーツをする時になぜポカリやアクエリなどの電解質を飲んだ方がいいのかずっと分からなかったので、まともに聞く事にした。
すると、先生のわかりやすい説明のおかげですんなり理解できた。
水とナトリウムは腎臓の尿細管から一緒に再吸収されるから、ポカリを飲んだ方がいいのだ。
また高ナトリウム血症は単にナトリウムが多いだけではなく、脱水時に水が減るからナトリウム濃度が上がる場合もあるという単純な事も分かった。
講義は聞いた方がいいな(笑)
2コマ目は小児科学の「小児の診断」だった。
うちの医大の小児科は看板科であり、全国の医学部から研修を受けたい医師がやってくる。
なのでかなり期待していたんだが、予想を大幅に上回る分かりやすさだった。
教授(まだ50歳)の滑舌がかなり良い上に声も大きく聞きやすいしスピード感がある。
今まで受けた先生達とは比べものにならない。
そして所々に雑談を交えてくれる。主に医療現場の話題を。
小児科に興味が湧いてきたくらいだ。
あっという間に70分が過ぎ去り、次回の講義が楽しみに。
この先1年半は臨床科目をずっとやる。
いま僕は3回生だが、半年間で内科、外科、精神科、産婦人科をやり、残りは4回生でやる。
今まで基礎医学ばかりで退屈だったけど、いよいよ医学部らしくなってきて楽しい。
臓器移植法が先月改正された。
脳死状態に陥った場合に本人が未承認でも家族がGOサインを出せば移植してもよくなったのだ。
最近テレビをつけるとこの話題で持ちきりだ。
家族承認下での脳死移植~例目。胃は~大学病院で、肺は~大学病院で。
家族の方のコメントを見ると
少しでも他の方の役に立てるなら。本人の臓器はその方の中で生きている。
このようなコメントを3例中3例とも述べられていた。
僕は病院実習で実際に脳死状態の患者さんを見た事がある。
脳「死」という言葉からすごく暗いイメージが伴うが、実際はそんな事はない。
血色は良いし、呼吸をする度に胸郭が上下する。
手も時折ぴくりと動くし、場合によっては瞼が開き、眼球もまるで内に宿る生命の炎を焚き直すかのように移動するのだ。
だから、一見すると、普段寝ている時の姿と何ら変わらない。
脳死なんて言葉とは裏腹に。
ご家族の方も信じられないだろう。
死んでいるなんて嘘だ、こんなにつやつやとしているし、排泄だってしている。今は辛いけどすぐにまた元通りになるはず。
それだけに「家族が脳死移植を承認した」というのは、ニュースで見てるだけではその背景まではなかなか伝わりにくいと思うが、彼らにとって断腸の思いなのだ。